パーソナルジム開業は立地が9割【失敗しない方法をSEO専門家が解説】

結論、パーソナルジムの開業は立地を間違えると失敗します。
具体的には人が住んでいないところにパーソナルジムを開業しても失敗する可能性が高いですし、逆に競合が多すぎるところでパーソナルジムを開業しても失敗してしまうでしょう。
この記事では、実際に多くの人が見落としがちな開業時の落とし穴と、失敗を避けるために必要な視点を解説していきます。
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パーソナルジム開業は立地を間違えると失敗する
この記事を見ているあなたに質問です。パーソナルジムを開業する予定のあるエリアの、
「人口」
「月間検索数」
「競合店舗の数」
は把握していますでしょうか?
もし把握していないのであればパーソナルジムの開業は失敗する可能性が高いです。
下記のように狙い目のエリアで開業するために、徹底調査をする必要があるのです。

ということで一つ一つ解説をしていきます。
①人がいないところに店舗を構える【一番避けるべき】
パーソナルジム開業で最も避けるべきなのは、「そもそも人がいない場所」にお店を出すことです。
どれだけトレーニングの腕に自信があっても、通う人がいなければ始まりません。例えば、住宅が少ない郊外エリアや、人通りが少ない裏通りなどは思っている以上に集客が難しいです。
人がいるかを判断する方法は以下の通り。
- 人口統計・世帯データを見る
- Googleの月間検索数を確認
- 競合の集客状況を見る
よくある失敗例として、
- 駅から近いけど人通りが裏道
- オフィス街で昼しか人がいない
- タワマン近くなのにジムが選ばれていない
というように「人がいる」だけじゃ不十分で、「継続的に通いやすいか?」まで見ないといけません。
エリア名 | 特徴 |
---|---|
武蔵増戸 (東京都あきる野市) | 駅周辺にパーソナルジムがほとんどなく、出店ゼロの状態。 ただし人口が少なく高齢層が多め。 |
貝塚 (大阪府貝塚市) | 郊外型住宅地だが、パーソナルジムはほぼ存在しない。 ニーズは一定あるが市場開拓が必要。 |
豊明市 (愛知県) | 名古屋市のベッドタウンで競合は少なめ。 住宅地が広がりつつあり、今後の需要増加が期待される。 |
もし人がいないところに出店するとWEBマーケティングのプロでもお手上げです。
Webマーケティング、特にSEOや広告は「検索する人がいること」が大前提。
「◯◯駅 パーソナルジム」「パーソナルジム 通いやすい 郊外」などの検索が月に数件しかないような地域では、どれだけ広告を打ってもSEOで上位表示しても見られる機会そのものがありません。
つまり「人がいない=需要がない」という場所では、マーケティング以前に存在を知ってもらう機会が圧倒的に少ないのです。
②競合が多すぎるところに店舗を構える
競合が多すぎるエリアでの開業は、一見チャンスがありそうに見えるかもしれません。
人通りもあるし既存のパーソナルジムもあるということは需要があるということ。だから「自分のパーソナルジムもきっといけるはず」と思ってしまいがちです。
でも、すでにそのエリアにあるパーソナルジムたちはそれなりに知名度を築いていたりリピーターを抱えていたりします。新しく参入したジムが、いきなりその輪の中に割って入るのは想像以上にハードルが高いです。
パーソナルジム激戦区の例
エリア名 | 特徴 |
---|---|
恵比寿 (東京都渋谷区) | 駅周辺に50店舗以上。 大手パーソナルジムばかり。 |
心斎橋 (大阪市中央区) | 駅周辺に50店舗以上 大阪で有名なパーソナルジムばかり。 |
栄 (愛知県名古屋市) | 駅周辺に40店舗以上 個人~大手まで競合が多い。 |
競合が多い地域では広告の出稿やSEO、Googleマップ対策(MEO)もシビアになります。
実際に下記が激戦区のGoogle広告費をまとめた表になります。シミュレーションもしてみましたので、参考に程度にご覧ください。
キーワード | 上位掲載単価(下限) | 上位掲載単価(上限) | 月間平均検索数 |
---|---|---|---|
渋谷 パーソナルジム | ¥474 | ¥1,570 | 2,400件 |
新宿 パーソナルジム | ¥472 | ¥1,462 | 1,900件 |
中野 パーソナルジム | ¥465 | ¥1,010 | 880件 |
- 月間検索数:約2,400回(=見込み客が多い)
- クリック単価の目安:約474〜1,570円
- 広告費5万円で何ができる?
平均クリック単価1,000円と仮定 → 約50クリック
クリックからの体験予約:5人前後(成約率10%想定)
実際の入会者:1〜2人(入会率30〜50%想定)
渋谷は激戦区なので、広告費5万円も使っても1〜2人入会できるかどうかとなります。もし渋谷エリアのリスティング広告で月10人入会させるのなら30万円以上は必要でしょう。
こんな激戦区に新参者が入っても、すぐに結果を出すのはかなり難しいと思います。だからこそ、立地選びは徹底的に調査して狙い目のエリアを見つけることがとても重要なんですよ!
③商圏と検索数を味方に、狙い目エリアを見つける方法

さて、ここからが本番です。
ここまで「人口が少ないエリア」と「競合が多すぎるエリア」を避けたほうがいいという解説をしてきましたが、逆にどうやったら人口がそれなりにいて、競合があまりいないエリアを探せるのでしょうか?
結論最初の方でも記載しました、
「人口」
「月間検索数」
「競合店舗の数」
この3つが重要になってきます。ではそれぞれ徹底解説をしていきます。
①商圏分析で人流データを確認

パーソナルジムを開業するうえで、まず確認すべきは「そのエリアに人がいるのか」という根本的な要素です。いくら設備やサービスが充実していても、そもそも周辺に見込み客がいなければ成り立ちません。
イメージしづらいと思うので、以下の表を用意しました。
市区町村の人口規模 | 出店の現実性 | 検討ポイント・補足 |
---|---|---|
1万人未満 | 出店非推奨 | 商圏が小さすぎる |
1万〜2万人 | 出店非推奨 | 商圏が小さすぎる |
3万人前後 | 出店非推奨 | 商圏が小さすぎる |
5万人前後 | 条件付きで可 | 商圏が小さいので競合がいるかを調査 |
7万人前後 | 基本的に検討可 | 地元密着型で安定集客が狙える規模感 |
10万人以上 | 出店に好条件 | 集客ポテンシャルは高いが差別化必須 |
15万人以上 | 出店に非常に適した市場 | 成功確率は高いが競合も多い |
人口3万人前後のエリアでは、利用者を確保するのが難しく開業しても持続的に黒字を出すのが困難。一方で7万人を超えるようなエリアになると検索ニーズや潜在顧客も一定数存在しているため、戦略次第で集客を伸ばすことが可能になります。
調べる方法はいくつかあるのですが、、政府系の無料ツール「jSTAT MAP」や「RESAS(リーサス)」が便利でしょう。どちらも商圏分析に必要な人口・人流データを視覚的に確認できる無料のツールです。
実際に渋谷区で調査をしてみましたので、ご覧ください。

余談ですが、「RESAS」は人口や年齢以外にも以下のようなデータが用意されております。
- 人口構成分析
- 人口増減分析
- 自然増減分析
- 社会増減分析
- 新卒者就職・進学分析
- 通勤通学人口分析
- 将来人口推計分析
- 地域人口メッシュ分析
- 将来人口メッシュ分析
上記の表を参考に狙っているエリアの人口や年齢層などを調査してみてください。
人口を調査したら次に狙っているエリアの月間検索数を調査します。
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②狙っているエリアの月間検索数を調査
商圏に人がいることが分かったら次に確認すべきは「その人たちがネットで探しているかどうか」です。
どれだけ人口が多くてもその地域で「パーソナルジム」と検索されていなければ、オンライン集客の効果は期待できません。逆に、検索ニーズが明確に存在するエリアであれば、SEOやMEOを通じて継続的に集客することが可能です。
調査に使うのは、Googleキーワードプランナーやラッコキーワードなどの無料・有料ツールです。

まずは、狙っているエリアの駅名一覧や市町村一覧を検索してみましょう。東京の場合ですとGoogleで「東京 駅一覧 CSV」と検索をします。
出てきたサイトがこちらです。

上記のデータを参考にGoogleスプレッドシートにまとめると以下の通りになります。
キーワード | 月間vol. |
---|---|
銀座 パーソナル ジム | 2900 |
吉祥寺 パーソナル ジム | 2400 |
池袋 パーソナル ジム | 2400 |
渋谷 パーソナル ジム | 2400 |
八王子 パーソナル ジム | 1900 |
新宿 パーソナル ジム | 1900 |
東京 パーソナル ジム | 1900 |
恵比寿 パーソナル ジム | 1600 |
立川 パーソナル ジム | 1600 |
錦糸 町 パーソナル ジム | 1600 |
五反田 パーソナル ジム | 1300 |
町田 パーソナル ジム | 1300 |
六本木 パーソナル ジム | 1000 |
板橋 パーソナル ジム | 1000 |
目黒 パーソナル ジム | 1000 |
自由が丘 パーソナル ジム | 1000 |
蒲田 パーソナル ジム | 1000 |
赤羽 パーソナル ジム | 1000 |
麻布 十番 パーソナル ジム | 1000 |
三軒茶屋 パーソナル ジム | 880 |
調べ方は、上記Googleスプレッドシートに掲載しているので確認してみてください。

ここからが重要なポイントです。
「一部例外を除いて月間検索数が50に満たないエリア」は、基本的に出店を見送ったほうがよいというのが現実的な判断基準です。なぜなら、検索数が50未満ということは月にそれだけしか「パーソナルジムを探している人」がいないということ。(目視判断でいろいろ見るべきポイントがあるのですが、長くなるので割愛)
WEBの集客にはいくつかの方法があります。
- Googleマップ対策(MEO):顕在層
- meta広告(SNS広告):潜在層
- リスティング広告:顕在層
- SEO対策:顕在層
- SNS運用:潜在層
顕在層とは「具体的な商品やサービスを比較検討している段階のターゲット層」でして、「今すぐ客」の獲得につながる傾向が強く費用対効果の高い集客が可能です。
つまり、月間検索数がないエリアを選ぶということはGoogleマップ対策・リスティング広告・SEO対策という「今すぐ客」を直接獲得できる手段をほぼ捨てるのと同じなんです。

もちろん戦略によります。「検索数」と「競合数」のバランスを見ることです。
狙っているキーワードの月間検索数が30〜50件しかなかったとしても競合が1〜2店舗であれば視野に入れてもいいかもしれません。以下のような条件なら検討してもいいでしょう。
- 近隣に競合が1〜2店舗ある
- オフラインの集客動線(紹介・チラシ・法人提携)が強い
- 商圏内に大規模な開発・人口増加が見込まれている
今回は各駅での検索数を調査しましたが、市町村区も徹底調査をして総合判断してみてくださいませ。もし難しい場合は無料で調査いたしますので、気軽にお問い合わせください。
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③競合店舗がどのくらいあるのか
検索数が一定以上あるエリアを見つけたら、次に調べるべきは「そのエリアに同業のパーソナルジムがどれくらい存在するのか」という点です。
どれだけ検索ニーズがあってもすでに競合がひしめいている状態であれば、新規参入してもなかなか上位に食い込めず、集客の成果が出るまでに時間とコストがかかる可能性があります。逆に全くパーソナルジムがない場合も人が集まらない可能性があるのです。
競合調査の第一歩としておすすめなのは、Googleマップでの「ローカル検索」です。調べ方は以下の通り。
チェック項目 | 内容 | 判断ポイント・基準 |
---|---|---|
①検索件数の目安 | 「◯◯駅 パーソナルジム」などで検索し、表示件数を確認 | 10件以下:チャンスあり 20件以上:激戦区の可能性 |
②ジムの分布状況 | 地図上の密集度を確認 | 商業・住宅エリアの把握 ニッチ戦略のヒントになる |
③口コミ件数・評価 | 各ジムの口コミ件数と★評価を見る | ★4.5以上かつ50件以上:強敵 ★3.5以下・10件未満:弱め |
④Webサイト・写真の有無 | Googleビジネスプロフィールに写真やリンクがあるか | サイトなし・写真雑: ブランディング・集客に隙あり |
⑤開業・閉店情報 | 口コミや地図上の最新情報に注目 | 閉店:商圏に課題あり? 新規開業:競争激化の兆し |
補足:MEO対策 | 検索しても地図が出てこない・順位が定まっていない | MEO未整備エリアなら 先行者優位を狙えるチャンス |
実際に「恵比寿 パーソナルジム」で見てみましょう。
Googleマップですと一度に表示される数が決められているので、出来る限りリサーチをしてGoogleマイマップに掲載をしました。以下のマップをご覧ください。
どうでしょうか。信じられないほどありますよね(笑)
しかも上のマップですべてではありません。おそらく60以上のパーソナルジムはあるのではないでしょうか。恵比寿でパーソナルジムを開業する場合はこの激戦区の中戦わなければなりません。
しかも、激戦区のため割と大きなところが閉店していることもあります。「恵比寿 パーソナルジム 閉店」で調べてみてください。
次にそこまで激戦区ではない「両国 パーソナル ジム」で調べてみましょう。
両国 パーソナル ジムの場合はGoogleマップの上限表示数に収まるほどの店舗数でした。
恵比寿パーソナルジムと比べるとMEO対策やSEO対策の難易度も低く、これだけの店舗数なら恵比寿と比べて広告費も抑えられるでしょう。
さて、今までのデータを比較してみましょう。
指標 | 恵比寿 | 両国 | 考察ポイント |
---|---|---|---|
半径1km圏内の人口 | 96,192人 | 110,922人 | 両国の方が人口は約1.15倍多い 検索数にはまったく比例していない点がポイント。 |
月間検索数 (vol.) | 約1,600 | 約260 | 恵比寿は約6倍の検索ニーズ。 人口の多寡ではなく、 「その街で探されているか」が重要。 |
競合店舗数 (周辺) | 約60店舗 | 約10店舗 | 恵比寿は超激戦区。 両国はまだ開拓余地あり。 |
Google広告入札単価 (低〜上限) | ¥335〜¥741 | ¥241〜¥606 | 恵比寿は単価が高く、 広告競争が激しいことを示す。 |
1店舗あたりの人口(人口÷店舗数) | 約1,603人/店舗 | 約11,092人/店舗 | 恵比寿は1,600人に1店舗。 両国は約11,000人に1店舗で、7倍以上の差。 競合密度の違いが鮮明。 |
平均世帯年収 | 665万円 | 616万円 | 意外と恵比寿と両国の 平均世帯年収は同じくらいです。 |
MEO/SEO難易度 | 高 | 中〜低 | 恵比寿では差別化と技術力が不可欠。 両国は導線設計と中長期運用で勝負可能。 |
固定費(広告含む) | 高め | 控えめ | 恵比寿では家賃・内装・広告費が高くなりがち。 両国の方がリスクは抑えやすい。 |
指標 | 恵比寿 | 両国 | 考察ポイント |
---|---|---|---|
半径1km圏内の人口 | 96,192人 | 110,922人 | 両国の方が人口は約1.15倍多い 検索数にはまったく比例していない点がポイント。 |
月間検索数 (vol.) | 約1,600 | 約260 | 恵比寿は約6倍の検索ニーズ。 人口の多寡ではなく、 「その街で探されているか」が重要。 |
競合店舗数 (周辺) | 約60店舗 | 約10店舗 | 恵比寿は超激戦区。 両国はまだ開拓余地あり。 |
Google広告入札単価 (低〜上限) | ¥335〜¥741 | ¥241〜¥606 | 恵比寿は単価が高く、 広告競争が激しいことを示す。 |
1店舗あたりの人口(人口÷店舗数) | 約1,603人/店舗 | 約11,092人/店舗 | 恵比寿は1,600人に1店舗。 両国は約11,000人に1店舗で、7倍以上の差。 競合密度の違いが鮮明。 |
平均世帯年収 | 665万円 | 616万円 | 意外と恵比寿と両国の 平均世帯年収は同じくらいです。 |
MEO/SEO難易度 | 高 | 中〜低 | 恵比寿では差別化と技術力が不可欠。 両国は導線設計と中長期運用で勝負可能。 |
固定費(広告含む) | 高め | 控えめ | 恵比寿では家賃・内装・広告費が高くなりがち。 両国の方がリスクは抑えやすい。 |
恵比寿という街は、一見すると魅力的な出店エリアに見えるかもしれません。
しかし、現実はかなりシビアです。
2025年時点で恵比寿周辺には約60店舗ものパーソナルジムが密集しています。約1,600人あたりに1店舗が存在するという、極めて高い競合密度を意味します。この1,600人という数値は尋常ではない取り合い状態。
さらに、
- 検索している人が近隣駅に流れる(渋谷や代官山へ)
- or フィットネスジムや整体、エステと比較されて負ける
ということもありえます。
一方、両国駅周辺には約10店舗のパーソナルジムしか存在しておらず、半径1km圏内の人口はおよそ110,922人。つまり、1店舗あたり約11,000人の人口をカバーできる余白があるということです。
もちろん両国ならだれでも成功するというわけではありません。たとえ競合が少なくても、集客導線が整っていなければユーザーに見つけてもらうことすらできません。
ただ恵比寿が「勝者しか生き残れないマーケット」だとすれば、両国は「準備と工夫次第で勝者になれる市場」です。こうした戦いやすい街を選ぶことこそが、開業失敗を防ぐための現実的な選択肢なのです。
パーソナルジム開業で失敗する人の特徴4選
次にパーソナルジム開業で失敗する人の特徴について解説をしていきます。
①立地選びの徹底調査をしていない
先程も長いこと解説しておりますが、改めて言うとパーソナルジムの成功を左右する最大の要因のひとつが「立地」です。にもかかわらず、家賃の安さや空き物件の有無だけで場所を決めてしまう人が少なくありません。
繰り返しになりますが、パーソナルジムを開業する予定のあるエリアの、
「人口」
「月間検索数」
「競合店舗の数」
は把握していますでしょうか?
もし上記の数字を把握していない段階で出店をしようとしているのなら、一度商圏分析からやり直すことを強くお勧めいたします。
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②集客やマーケティングがおろそか
パーソナルジムを開業しても「良いトレーニングが提供できれば、自然とお客さんは来る」と考えている方が少なくありません。しかし、これは非常に危険な思い込みです。
どれだけ技術や知識が優れていてもそれを必要とする人に「見つけてもらえなければ存在しないのと同じ」です。とくに開業直後は認知度ゼロからのスタート。集客に注力しなければ、設備投資の元も取れずに資金が尽きてしまいます。
よくある失敗例は以下の通り。
- チラシを数百枚配って終わり
- SNSを始めたが更新が止まる
- ホームページは作ったが検索に出てこない
パーソナルジムでの主な集客方法は以下の通りです。

- Googleマップ対策(MEO)
- meta広告(SNS広告)
- リスティング広告
- ホームページ+SEO対策
- SNS運用
- LINE公式アカウント
- チラシ・ポスティング
開業当初こそ、「売れる仕組み」=マーケティング設計が最も重要です。検索ニーズを踏まえたホームページ設計、商圏の競合分析、広告のテスト運用などできることはたくさんあります。
以下の記事でも解説をしているのでぜひ参考にしてください。
▶︎パーソナルジムの集客方法7選!あなたに合った方法がこの記事で分かる
③サービスや運営の差別化ができていない
パーソナルジムは今や飽和状態に近いマーケットです。
ただ「マンツーマンで指導します」「丁寧に指導します」といった一般的なアピールだけでは、他のパーソナルジムとの違いが見えず、選ばれる理由にはなりません。
たとえばあなたが差別化のために恵比寿で女性専用のパーソナルジムを開業するとしましょう。ただ、恵比寿にはすでに女性専用パーソナルジムがたくさんあります。
- UNDEUX SUPERBODY
- BCONCEPT 恵比寿店
- OUTLINE 恵比寿店
- BOOTY FITNESS 恵比寿店
- venus 恵比寿店
- パーソナルジムMe
- cellfit 恵比寿店
- パーソナルジムESUJI
- LIM 恵比寿店
このように私が確認した中でも9個ありました。つまりただ女性専用だけ差別化をしても埋もれてしまう可能性が高いのです。
私はパーソナルジムの比較メディアを運営しており、今まで1,000以上のパーソナルジムを見てきましたが差別化が出来ているところや他にはないコンセプトのパーソナルジムはまとめやすいです。
その反面、よくある打ち出し方ばかりで差別化されていないパーソナルジムは、特徴が曖昧すぎて比較ページに載せづらいというのが本音です。
④家賃負担が重くのしかかる
初めてパーソナルジムを開業する場合、家賃の目安は「月商見込みの15〜20%以内」に収めるのが理想です。
最初は、とにかく家賃を下げたりだとか固定費を下げるのが全てです。
月商見込み | 家賃の上限目安(20%以内) |
---|---|
50万円/月 | 10万円 |
70万円/月 | 14万円 |
100万円/月 | 20万円 |
150万円/月 | 30万円 |
恵比寿・表参道・銀座といった都心部では、月30〜50万円以上の賃料も珍しくありません。見た目が良くアクセスも良い物件に惹かれて契約してしまうと、開業前から首が回らなくなるリスクがあります。
よくある失敗パターンは以下の通り。
- 一等地や駅近の物件に惹かれて高額な家賃で契約
- 売上が上がる前に固定費がかさみ、赤字が続く
- 集客や広告に回せる予算がなくなる
先程の恵比寿と両国で比較をしてみましょう。
- 両国駅周辺:16.2万円くらい
- 恵比寿:27.8万円くらい
引用元:Yahoo!不動産(両国駅周辺)
引用元:Yahoo!不動産(恵比寿駅周辺)
恵比寿のように家賃が月30万円だと年間で360万円。広告費や人件費など他の経費を差し引くと、手元に利益がほとんど残らない状態になることも珍しくありません。
一方、両国のように家賃が16万円程度で済むエリアであれば同じ売上でも経営に余裕が出てきます。(16万円も高いですが、、、)
「アクセスが良くて見た目もいいから」と感覚で物件を選ぶのではなく、「月々いくら払えて、いくら残せるのか?」という冷静なシミュレーションを必ず行ってください。
余談ですが、家賃についてこちらの動画でも解説をしているのでぜひ参考にしてください。
※8分54秒あたりからご覧ください。
開業前にやるべき失敗回避のチェックリスト
ここまでご紹介してきたように、パーソナルジムの開業は「立地・集客・差別化・家賃」のどれか1つを見誤るだけで、一気に経営が立ち行かなくなります。
開業前に最低限チェックしておくべきポイントを、以下にまとめました。

このチェックリストをすべて「YES」で埋められる状態であれば、パーソナルジム開業の失敗リスクはかなり低く抑えられるはずです。
逆に1つでも「NO」があるなら今のうちに立ち止まって見直しておくべきです。
\ SEO専門家が出店エリアを徹底調査 /
まとめ
パーソナルジムの開業は決して簡単ではありません。
立地選びや家賃、コンセプトひとつ間違えるだけで、「オープンしても集客できない」「広告を打てずに閉業する」といったケースは後を絶ちません。
しかし、逆に言えば、開業前に冷静に準備さえすれば、失敗はかなりの確率で避けられます。
今回ご紹介したチェックリストや商圏人口の目安、家賃比較などを参考に感覚ではなく、数字と市場データで判断することを意識してください。
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